令和8年3月定例会 一般質問(個人) ①共同親権制度導入に伴う子供の利益を守る体制整備について
- 4月3日
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テーマ ① 共同共同親権制度導入に伴う子供の利益を守る体制整備について
② リチウムイオン電池に起因する火災防止と適正処理体制について
・一般質問にて取り上げた内容を記載します。
※伊奈町議会は、一問一答式となっております。
議員は、通告した最初の質問主題の要旨1項 目を登壇して質問した後、その質問項目について執行部が答弁を
行います。
その後、議員は自席で1つの質問項目ごとに質問し、執行部が答弁を進めて行きます。
時間は、質問及び答弁を含め75分です。
・ここでは、議場で読み上げる為の原稿(読み原稿)を記載しております。
実際の質問の場で は、その場で言い回しは変えている箇所もございます。その点に関しては、ご容赦 ください。
・正式な発言等は、「伊奈町HP 町議会:議会検索」よりご確認ください。 https://smart.discussvision.net/smart/tenant/inamachi/WebView/rd/speaker_minutes.html?speaker_id=19&search_index=99 【質問:仲島】 まずは、『共同親権制度導入に伴う、こどもの権利を守る、体制整備について』伺います。
令和6年5月に成立した改正民法により、離婚後であっても父母が共同して子どもの養育責任を負う共同親権制度が導入されることとなりました。この制度は、単に親権の在り方を変更するものではなく、離婚という環境変化の中にあっても、子どもが安心して生活を続け、両親からの関わりや支えを失うことなく、成長できる環境を確保することを目的としています。制度の中心にあるのは、親の権利や感情ではなく、あくまで子どもの利益であり、子どもの日常の安定、健やかな成長、そして何よりも子どもの笑顔を守るという視点であると考えています。
一方で、共同親権制度の運用においては、父母の意見が一致しない場面が、現実的に想定されます。進学や転校、医療行為、福祉サービスの利用など、子どもの生活に直結する判断が滞ったり、判断そのものが先送りされることは、子どもにとって大きな不利益となりかねません。制度上は、共同して判断することが求められる一方で、実務の現場では、誰がどのような視点で子どもの状況を把握し、どこが責任をもって判断を支えるのかが不明確なままでは、子どもが板挟みになってしまうおそれがあります。
町民に最も近い基礎自治体である伊奈町においても、教育、福祉、医療支援など、複数の担当課が子どもに関わっています。だからこそ、共同親権制度の導入を、単なる法改正への対応として受け止めるのではなく、子ども一人ひとりの状況を総合的に把握し、子どもにとって何が最善かを優先に考える視点を、組織として共有することが重要であると考えます。担当課ごとの個別対応に委ねるのではなく、横断的に連携し、迷ったときには子どもの立場に立ち返って、判断できる実効性ある体制を整えられるかどうかは、子どもを大切にする町であるかどうか、その姿勢そのものが問われる課題だと認識しています。議員として、そして町の将来を担う子どもたちの笑顔を守る立場から、この点を重く受け止めています。そこで要旨になります。
要旨1:町として、共同親権制度導入に伴い、子供の利益を最優先に判断するための視点や相談体制整備について、現時点でどのように考えているのか、また、今後の方向性について伺います。
総合振興計画基本目標である「子育て・学びが充実したまちづくり」に通じる部分でもあります。子どもの利益を優先した答弁を期待し、以上、私の壇上からの質問を終了いたします。 【答弁】答弁者:健康福祉統括監
仲島議員のご質問の「1.共同親権制度導入に伴う子供の利益を守る体制整備について」の「1.町として、共同親権制度導入に伴い子供の利益を最優先に判断するための視点や相談体制整備について現時点でどのように考えているのか、また、今後の方向性を伺う。」につきまして、お答えを申し上げます。
令和6年5月17日に、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、民法等の一部を改正する法律が成立いたしました。この改正では、こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに、親権、養育費、親子交流などに関するルールが見直され、令和8年4月1日から施行されることになっております。
これまでの民法では、離婚後は、父母の一方のみを親権者と定める、単独親権でしたが、この度の改正により、離婚後は、共同親権とすることや単独親権とするなどの選択肢が広がったものでございます。 また、この他にも、こどもの人格の尊重やこどもの扶養などに関する父母の責務につきましても明確化されたところでございます。 町といたしましては、この度の、民法等改正法による共同親権制度導入に伴う、子供の利益を最優先に判断するための視点につきましては、「こどもの意向を尊重する」ことや「こどもの感情を受入れ、こどもの気持ちを否定せず、認める」ことなど、こどもの人格を尊重することが最も重要であると捉えております。 これまでにおきましても、この度の法改正について、全職員を対象とした職員研修や庁内グループウエアを活用しての周知、課長会議を通じた情報共有を図ってきたところでございます。
なお、相談体制整備につきまして、町といたしましては、教育・保育・医療・福祉など日常生活のあらゆる場面でこどもが不利益とならないよう各施設や担当部署、こども家庭センター、人権相談及び女性相談、法律相談などの町の相談窓口、国や県及び日本司法支援センター、養育費等相談支援センターなどの相談機関を活用するなど、個々の事案に対応してまいりたいと考えております。
今後におきましては、引っ越しなどに伴う行政手続きや子育てに関する手当や支援などのルールにつきましても国や県から具体的な対応の指針などが示されることが予想されますので、令和8年4月1日の法律の施行に向けまして、こどもの利益を確保することを最優先とした視点で、町の関係部署において情報共有を行い、新たな制度に適切に対応できるようしっかりと準備を進めてまいりたいと存じます。 【答弁に対しての意見等:仲島】
答弁からは、制度の趣旨や町の基本姿勢について、一定の理解を示すものであり評価できる部分もあります。しかし、実務運用の観点からは、いくつかの不備が明確に存在すると考えます。
第一に、判断基準が抽象的である点です。
こどもの意向を尊重する、人格を尊重するといった理念は示されましたが、父母の意見が対立した場合に、町がどのような原則に基づいて具体的判断を行うのかという実務的基準が示されていません。
第二に、対立場面への具体的対応が示されていない点です。
共同親権制度の最大の課題は、父母の意思が一致しない場面です。医療同意、就学、転居、各種手当の申請など、行政判断を要する局面で判断が停滞した場合の対応方針が、含まれていません。
第三に、庁内横断体制の不明確さです。
教育、福祉、住民基本台帳、医療など複数部署に関わる案件が、想定されるにもかかわらず、統一的判断基準や横断的な対応体制の整備についての具体性がありません。
第四に、安全配慮への言及不足です。
DVや虐待が背景にあるケースへのリスク管理について触れられておらず、子どもの安全確保という最重要課題が明確に示されていません。
第五に、施行までの準備工程が不透明です。
準備を進めるとの答弁はありましたが、到達目標や工程管理の考え方は示されていません。
以上を踏まえ、再質問です。 父母の意見が対立した場合において、医療、教育、福祉給付等の行政判断に際し、子どもの不利益が生じないようにするため、町としてどのような具体的な判断基準を設け、また(庁内)横断的な意思決定体制をどのように整備していく考えか、見解を伺います。
【答弁】答弁者:健康福祉統括監 現時点では、子育てに関する手続きやこどもの進学、医療など、単独で行使できる日常の行為などの範囲が不明確なため、行政手続きの具体的判断基準も示されていない状況でございます。今後におきましては、国が示すQ&Aなどを参考に担当者個人の判断で対応し、こどもの不利益が生じないよう、組織として、しっかりと対応してまいります。
また、医療、教育、福祉給付等の行政判断に際し、連携が必要な場合につきましては、適宜、関係課が協力していくこと、更に判断に窮する際には、町の顧問弁護士に相談を行うなど、こどもの利益を最優先とした判断・対応に取り組んでまいります。 【答弁に対しての意見等:仲島】
現時点では国の具体的な指針やQ&Aを待つ状況であり、実務的な判断基準の確立がこれからであることは、理解いたしました。しかしながら、実際の現場で子どもが不利益を被ることがないよう、答弁にありました関係課の連携や、判断に窮した際の顧問弁護士への相談を含めた実効性のある体制づくりを、施行に向けて着実に進めていただくよう強く要望いたします。ご答弁いただいた『こどもの意向や人格を尊重する』という視点を常に持ち、子どもの笑顔を守る対応をお願いいたします。



