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別学の選択肢を守る意見書を全会一致で可決しました

  • 2 時間前
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令和8年6月19日、伊奈町議会は、生徒の声を尊重した県立高等学校の在り方に関する意見書を全会一致で可決しました。この意見書は、地方自治法第99条に基づき、伊奈町議会の意思として、埼玉県知事及び埼玉県教育委員会教育長へ提出するものです。

もっと強い言葉で、という声について この意見書をお読みになった方の中には、共学化に反対すると、なぜはっきり書かなかったのか。別学を存続すべきだと、もっと踏み込んで書いてほしかった。そう感じられた方もいらっしゃると思います。そのお気持ちは、私も十分に理解できます。 特に、現在、別学の県立高校にお子さんが通われている保護者の方。これから高校入試を控え、別学という選択肢も含めて進路を考えている保護者の方。埼玉県や埼玉県教育委員会の進め方に対し、生徒や保護者の声をもっと重く受け止めるべきだと感じている方。そうした皆さまにとっては、もっと強い言葉で示してほしいという思いがあるのは当然だと思います。 そのうえで、今回の意見書について、私の考えをお伝えします。

この意見書は、共学化の是非について結論を先取りするものではありません。しかし、別学という選択肢の意義を正面から認め、それを安易に失わせてはならないという考えを、伊奈町議会の正式な意思として県へ届けるものです。ここが、この意見書の一番大切な点です。意見書は、可決されて初めて議会の意思になります。 どれほど強い言葉で書かれていても、議会で可決されなければ、伊奈町議会の意見書として埼玉県へ提出することはできません。 大切なのは、言葉の強さだけでは無いと考えます。議会として可決し、正式な意思として埼玉県へ届けることです。もし、共学化に強く反対する表現だけを前面に出せば、考え方の違いから合意形成が難しくなる可能性があります。 その結果、意見書として可決できなければ、別学という選択肢を尊重してほしいという思いを、伊奈町議会の正式な意思として埼玉県へ届けることはできません。 だからこそ、今回の意見書では、共学化の是非を決めつける表現ではなく、生徒の声を尊重し、別学という選択肢を安易に失わせないことを求める表現にしました。これは、弱い表現にしたということではありません。議会として可決し、埼玉県へ届けるために必要な表現であったと考えています。

全会一致で可決したことの意味 また、今回の意見書が全会一致で可決されたことにも大きな意味と考えております。賛成多数でも可決されれば議会の意思です。しかし、全会一致は、会派や立場の違いを超えて、伊奈町議会全体が一つの意思を示したということです。

生徒や保護者の声を軽視しないでほしい。別学という選択肢を、十分な検証もないまま安易に失わせないでほしい。判断するのであれば、判断基準や理由を県民に分かりやすく示してほしい。

この考えを、議会全体の意思としてまとめ、埼玉県へ届けることができる。ここに、全会一致の重みがあると考えます。

意見書の記の2項が意味すること 今回の意見書で特に重要なのは、記の2項です。そこでは、男女共同参画を推進する視点と併せて、別学がこれまで果たしてきた教育的役割、各校の伝統、校風、地域性、生徒の学習環境、進路選択への影響を、公正かつ客観的に検証することを求めています。さらに、現に生徒や保護者の進路選択の一つとして機能している別学について、その意義を十分に踏まえ、現行の別学という選択肢を安易に失わせることのないよう、丁寧かつ十分に検討した上で判断することを求めています。 これを町民の皆さまに分かりやすく言えば、こういうことです。 別学は、今も実際に、生徒や保護者が高校を選ぶときの大切な選択肢になっています。だから、県が共学化を検討する場合でも、別学を古い制度として簡単に扱うのではなく、なぜ多くの生徒や保護者に選ばれてきたのか、その意味をきちんと確認する必要があります。そして、十分な説明や検証がないまま、別学という選択肢をなくすような進め方はしないでください、ということです。 この一文には、非常に大きな意味があります。私は、この一文に別学選択肢の必要性への思いを込めて記しています。

一つ目は、別学を、現在も生徒や保護者に選ばれている進路の一つとして位置付けていることです。別学は、単なる過去の制度ではありません。古い慣習として片付けられるものでもありません。現に、生徒や保護者が進路を考えるうえで選択肢の一つとなっている学びの環境です。

二つ目は、別学という選択肢を安易に失わせてはならないと求めていることです。仮に共学化を検討する場合であっても、十分な検証もなく、当事者である生徒や保護者の声を軽く扱い、拙速に進めることは認められない。その歯止めを、意見書として明確に示しています。

三つ目は、判断にあたって、丁寧かつ十分な検討を求めていることです。ただ話を聞けばよい。アンケートを取ればよい。説明会を開けばよい。それだけでは不十分です。寄せられた意見をどのように分析するのか。別学が果たしてきた教育的役割をどう検証するのか。生徒や保護者の進路選択にどのような影響があるのか。判断基準や理由を県民にどう説明するのか。そこまで丁寧に示すことを求めているのです。

アンケート結果をどう受け止めるか 埼玉県教育委員会のアンケート結果を見ても、共学化を積極的に求める意見が多数であるとは言い難い状況があります。高校生では、共学化しない方がよいとの回答が57.2パーセントでした。一方で、共学化した方がよいとの回答は7.8パーセントでした。現在、学校に通っている当事者である高校生の声として、この数字は重く受け止める必要があります。また、中学生では、どちらでもよいとの回答が56.2パーセントと最も高くなっています。 これは、制度変更が自分の進路選択にどう関わるのか、まだ十分に見えていない面があるとも考えられます。だからこそ、必要なのは、結論を急ぐことではありません。十分な情報提供と、丁寧な説明です。

高校受験を控える中学生や保護者にとって、学校の校風、学習環境、教育方針は、進路を考えるうえで大切な判断材料です。その中で、別学という環境を選びたいという生徒や保護者がいる以上、その選択肢を安易に失わせるべきではありません。

意見書では、在校生やその保護者だけでなく、進学を検討する中学生やその保護者の意見も、幅広く丁寧に把握することを求めています。そして、単なる意見聴取にとどめず、方針決定に実質的に反映する仕組みを明示することも求めています。ここにも、この意見書の重要な意味があります。

在校生の保護者の皆さまにとって、最も気がかりなのは、在学中に学習環境や学校生活の前提が大きく変わることではないでしょうか。お子さんは、その学校の校風や環境を踏まえて進学先を選んでいます。だからこそ、制度や環境が変わる可能性があるのであれば、在校生や保護者に対して、十分な説明と周知期間が必要です。 また、これから高校入試を迎えるお子さんを持つ保護者の皆さまにとっても、県立高校の在り方は進路選択そのものに関わる問題です。

どの学校が対象になるのか。いつから変わるのか。どのような基準で判断するのか。在校生や受験生への影響を、どのように考えているのか。

こうした点が明らかにされなければ、安心して進路を考えることはできません。だからこそ、意見書では、対象校、実施時期、進め方を検討する場合には、在校生や受験生、その保護者に不利益や混乱が生じないよう、十分な周知期間を確保することを求めています。あわせて、判断基準、検証結果、判断理由を県民に分かりやすく公表することも求めています。

進路選択の前提が、十分な説明もないまま変わることのないように。 受験生と保護者が、必要な情報をもとに考えられるように。 そのための説明責任を、県と県教育委員会に求めているのです。 今回の意見書は、共学化そのものを頭から否定する文書ではありません。 この点は、率直に申し上げます。しかし、それは別学を軽く扱っているという意味ではありません。 むしろ、別学がこれまで果たしてきた教育的役割、各校の校風や地域性、生徒の学習環境、そして進路選択への影響を、公正かつ客観的に検証するよう求めています。そして何より、現行の別学という選択肢を安易に失わせることのないように、と明記しています。

もっと強い言葉を期待された方もいらっしゃると思います。その思いは、私も受け止めています。

しかし、議会の意見書として大切なのは、思いを言葉にするだけではありません。可決し、正式な意思として埼玉県へ届けることです。今回、伊奈町議会は全会一致で、この意見書を可決しました。 これは、別学という選択肢を安易に失わせてはならないという考えを、伊奈町議会全体の意思として埼玉県へ届けることができたということです。

おわりに 県立高校は、伊奈町の子どもたちにとっても大切な進路の選択肢です。 その在り方を考えるときに、制度の形式だけで判断してよいとは思いません。実際に通っている生徒の声。これから進学を考える中学生や保護者の不安。各校が積み重ねてきた校風や教育実践。そして、別学という学びの環境を選びたいと考える生徒や保護者の思い。

これらを丁寧に踏まえることが必要です。今回の意見書は、結論ありきで進めるのではなく、生徒の声を中心に据え、別学という選択肢を安易に失わせないよう、埼玉県と埼玉県教育委員会に慎重な判断と説明責任を求めるものです。

別学を大切に思う皆さまの声を、伊奈町議会の正式な意思として埼玉県へ届けることができる。このことには、大きな意味があると考えています。

引き続き、生徒と保護者の声が置き去りにされることのないよう、しっかりと見届けてまいります。 


仲島ゆうた 日本維新の会・伊奈町議会議員

©2023 仲島ゆうた 日本維新の会・伊奈町議会議員

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