犯罪被害者支援を、案内で終わらせない仕組みへ
「一つの町民の声から、必要な支援へつながる運用を問う」

令和8年9月定例会の一般質問では、伊奈町犯罪被害者等支援条例の運用について取り上げました。今回確認したかったのは、制度があるかどうかだけではなく、困ったときに相談でき、その相談が必要な支援へつながる仕組みになっているかという点です。
今回の一般質問は、犯罪被害に遭われた御家族から直接お話を伺ったことが出発点です。町の窓口では親身に話を聞いてもらえたものの、具体的な支援にはつながらず、相談先の案内にとどまったと感じたこと。そして、経済的な支援を受けられなかったこと以上に、必要な支援につながらなかったことが何よりつらかったと伺いました。
この経験を、一人の方、一つの御家族だけの問題として終わらせてはいけないと考えました。一方で、個々の職員を責めることが目的ではありません。誰が相談を受けても、困りごとを整理し、必要な支援へつなぐことができる仕組みが町として整っているかを確認しました。
◎今回確認した3つのこと◎
①犯罪に当たるか分からなくても相談できるのか
被害届を出す前や、自分が受けた行為が犯罪に当たるのか分からない段階でも、まず町へ相談できるのか。未成年者本人から相談があった場合も含め、町が最初の入口として受け止め、必要に応じて警察や県、福祉、教育、医療などへつなぐ仕組みを確認しました。
②案内しただけで終わっていないか
今回、特に重視したのが、案内と支援の違いです。相談先の名称や電話番号を伝えることは必要ですが、それだけで支援が終わってよいのか。相談者が何に困っているのかを整理し、必要な機関へ実際につながったのか。つながらなかった場合に、次の支援先を一緒に考える仕組みがあるのかを確認しました。
③見舞金の対象外でも相談支援は続くのか
見舞金には一定の支給要件があります。しかし、見舞金の対象外であることと、相談支援の対象外であることは同じではありません。見舞金を受けられない場合でも、必要な情報提供や助言、関係機関との連絡調整を続けることができるのかを確認しました。
◎担当者によって対応が変わらない仕組みを
今回、職員が共通して使える相談対応フローの整備も求めました。相談時の安全確認、本人の意思確認、未成年者への対応、庁内での引継ぎ、関係機関への接続、支援につながったかの確認など、基本的な流れを整理し、担当者によって対応に大きな差が生じないようにするものです。
あわせて、町民向けにも、どの段階から相談できるのか、見舞金の対象外でも相談できるのか、町や県、専門機関の相談先などを一枚で確認できる案内が必要だと提案しました。
今回、伝えたかったこと
制度があることと、必要な方に届くことは同じではありません。相談先を案内することと、実際に支援につながることも同じではありません。見舞金の対象外であることと、相談支援の対象外であることも同じではありません。
町がすべての専門的な支援を直接行うことはできません。しかし、最も身近な行政窓口として、相談者の困りごとを整理し、必要な支援へつなぐ役割はあると考えています。
◎一般質問をして終わりにしない
一般質問は、議場で質問することが目的ではありません。課題を明らかにし、改善につなげることが大切です。
今回求めた相談対応フロー、町民向け支援案内、職員研修などが今後どのように整理されていくのかを、引き続き確認していきます。
一つの町民の声から見えてきた課題を、その方だけの問題として終わらせない。必要なときに、必要な方へ確実に届く制度へ。今回の一般質問を、具体的な改善につなげていきます。
一般質問全文
今回の一般質問に向けて作成した読み原稿をPDFで掲載します。 詳しい質問内容や制度上の論点については、下記からご覧ください。
なお、掲載しているPDFは、一般質問に向けて事前に作成した読み原稿です。実際の議場では、執行部からの答弁や残り時間、その場のやり取りに応じて質問内容や順序、表現を調整しているため、実際の発言とは一部異なります。
実際の議場での発言内容については、伊奈町議会の録画配信や会議録をご確認ください。
令和8年9月定例会犯罪被害者等支援条例の実効性ある運用について 一般質問読み原稿 全文PDF


